こんにちは。 宇和島市三間町の書道教室、 書の美沼松浦です。
いつもブログを読んでくださるみなさま、ありがとうございます。
今日のブログはちょっと大人向け。
書道を習い始めると必ず耳にする「臨書(りんしょ)」という言葉とその意味についてお話しします。
「要するにマネっこでしょ?」と思われがちな臨書ですが、書道が上手くなるために「絶対に欠かせない、いちばんの近道」だと言えます。
1. 臨書は、歴史上の「名人」への弟子入り
臨書とは、「優れた筆跡をもつ古典(昔の名人の作品)をお手本にして書写すること」を言います。例えるなら、プロ野球選手を目指す子が、憧れのメジャーリーガーのフォームを完璧にマネするのと同じようなこと。
「どうしてここで筆を止めたのかな?」
「どうしてこのあたりから太くなるのかな?」
と考えることで、自分ひとりの稽古では気づけない「美しさのヒミツ」を、歴史上の名人から直接教えてもらえるんです。
また、よ〜く観察しないことにはマネはできませんから、臨書を続けると手本の文字を見る力が養われるというメリットもあります。
2. 「臨書」の先にある、本当の目標
臨書をすること自体がゴールではありません。臨書の最終的な目標は、「自分自身の感性を、自由に表現する方法を身につけること」にあります。
えっ、人のマネ真似をしているのに、自分の表現になるの?とふしぎに思うかもしれませんね。ここで大切になってくるのが、臨書の反対の言葉である「自運(じうん)」です。
3. 「自運」と「臨書」の不思議な関係
「自運」とは、お手本なしに、自分の創意工夫で自由に書くことです。一見、ガチガチにマネをする「臨書」と、自由に書く「自運」は、真逆の世界に見えますがこう繋がっています。
• 臨書: 名人から学び、美しさの「引き出し(レパートリー)」を増やす稽古
• 自運: 増えた引き出しの中から、自分のお気に入りを選んで表現すること
引き出しが空っぽのまま「自由に書こう」と思っても、結局はどう書いていいか分からず、デタラメになってしまいます。
臨書を通して「あんな線も書ける!こんな形も知っている!」と引き出しをパンパンに増やしているからこそ、自分らしい表現をしたいときにサッと取り出すことができるのです。言葉の意味は真逆なのに、書道って本当にふしぎで奥が深いですよね😊
4. とはいえ「気軽」に取り組んでほしい
臨書と聞くと、「歴史の勉強みたいで難しそう」と感じるかもしれませんが、書の美沼の生徒さんにはごくごく気軽に取り入れてもらえたらうれしいなと思っています。
たとえば、旅先でふらりと立ち寄った「名前も知らないお寺」を想像してみてください。「よく分からないまま足を踏み入れたけれど、帰るころには心が洗われている」という感覚。なんとなく入っただけでも、その空気の中に身を置いて、美しい庭や古い建物を見つめているうちに、帰り道には「なんだかいい気持ちだな」と心が整っていたりしますよね。
私は臨書もそれと同じように、知らず知らずのうちに身につけていた思い込みや、持つ必要のない不安など「自分勝手なクセ」を消し、心がスッとなるような感じがします。
みなさんも、歴史を旅するような気持ちで、臨書にチャレンジしてみませんか?☺️
投稿者プロフィール

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書道教室書の美沼主宰。
書道以外の趣味は、旅行・筋トレ・ファスティング。
webデザインも勉強中。
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